
基本的な事項ですが、1級学科に試験を受けるまでに忘れがちになるものが多々あります。3級でしっかり理解して頭に染み込ませていきましょう
遺言書、誰に書いても良いのだが・・・
まずは、ほんださんYouTubeを視聴して理解を深めてみましょう。
遺言と遺贈とは?
あまり、気にしていませでしたが、遺言と遺贈はこの様な意味だそうです。
- 遺言書・・生前に自分の相続分を意思表示しておくこと。
- 遺贈・・・遺言によって財産が相続人等に移転すること。

これよりも、次の遺言書を書ける人、保管方法の2点がが試験の頻出論点です。
- 遺言書・・満15歳以上、意思能力があれば誰でもできる。
- いつでも遺言書は、全部、一部を変更可能。
- 遺言書が複数出てきた時は、常に作成日の一番新しいものが優先される。

遺言書の種類について後述しまますが、公正証書遺言を作成した時であっても自筆証書遺言の作成日の方が新しい(最新)場合は、自筆遺言書が優先されますので注意しましょう。
遺言書の種類
遺言書には、自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言がありますが、特に自筆証書遺言と公正証書遺言についておさえておきましょう。意外と試験に出ます。
- 自筆証書遺言・・遺言者が遺言の全文・日付・氏名を自筆し押印をする。目録(財産内容)は、そのページ毎に署名・押印すれば。パソコン入力でもOK。
証人は不要だが家庭裁判所の検認は必要。 - 公正証書遺言・・公正役場で遺言者が口述し、公証人が筆記する。
証人は2人必要で家庭裁判所の検認不要。
未成年者以外で推定相続人・受贈者・配偶者・直系血族人は証人になれない。

この項目は、内容が少ないですが頻繁に出題されている印象です。

家庭裁判所の検認がどの遺言書の場合、必要?不必要?
家庭裁判所の検認が必要なのに、検認をしなかった場合は、その遺言書は有効ですか?無効ですか?➡️これは、無効にはならないです。
逆に検認したからといって、これが『有効です』ともいっていません。
微妙ですが、開封していない状態で見てもらい『偽造とかされていない本物の遺言書です』ぐらいの感じです。

自筆証書遺言書は、法務局で保管してくれる制度もあることも確認しておきましょう。過去に1級学科試験では、手数料3,900円というのが穴埋め問題に出題されたことがあります。😳

公正証書遺言の証人になれる人は?問題も頻繁に出題されています。最初のFPの倫理問題で、弁護士とかの資格がないと証人になれないとか?➡️上記に記載している人以外誰でもなれます。

公正証書遺言、法務局で保管された遺言書は破棄できるかどうか?。
破棄しないで、これよりも最新の日付で自筆遺言書を作成するのはどうですか?
修正の場合は、日付、押印とか必要になるかどうか?
確認しておきましょう。

余談ですが、日付は特定できるもので、『吉日』とはダメ(日にちが確定していない)だけど
⭕️年の自分の誕生日は、特定できる日付なのでこの日付は有効になるらいしいです。(FP協会1級実技試験で出題されています)
その遺言と遺贈は、困ります・
遺留分
被相続人が遺言書によって遺産を自由に分割することが可能です。(例え遺産の全てを他人にあげても有効になるのです)
でもこれだと、相続人が困ってしまう場合がありますよね。(住んでいる家とかなくなってしまうかもしれません。。)
民法(また、でてきましたこの言葉🧐。意識しておきましょう)では、この状況を避けるため、最小限の遺産を相続人が受けとることができるように、この遺留分を決めています。
- 遺留分権利者(遺留分も請求できる人)
配偶者・子
父母(子がいない場合)
兄弟姉妹には遺留分は発生しない

兄弟姉妹には『遺留分は発生しないこと』に特に注意しましょう

ここでも子(家系図で下(子)がいる場合は、上(父母)に遺留分はないことにも注意しましょう(以前お話した民法上の相続分割と一緒ですね)
- 遺留分分割割合・・どのように分けていくか?
直系尊属のみの場合(父母)・・法定相続分✖️1/3
配偶者・子の場合 ・・・・・法定相続分✖️1/2

最初、法定相続分を算出し、それから遺留分を算定する
2億円あった遺産を配偶者・子2人の遺留分は
配偶者の法定相続分は1/2だから 2億×1/2=1億円
遺留分はその1/2だから 1億×1/2=5000万円
子の法定相続分はそれぞれ 1億×1/2=5000万円づつになり
遺留分はその1/2で 5000万円×1/2=2500万づつになります
遺留分侵害額請求権
遺留分を侵害された遺留分権利者(配偶者・子・父母)は、遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求出来ることを遺留分侵害額請求権と言います。この請求権には、期間があります。
- 相続の開始及び遺留分の侵害を知った日から1年
- 相続開始から10年
この期間に遺留分侵害額に相当する金銭の支払いを請求することができます。

1年、10年は覚えておきましょう
ポイント
- 遺言書の書ける年齢を覚えましょう・・成人年齢ではなく満15歳以上
- 遺言書の種類を覚えましょう・・特に自筆証書遺言・公正証書遺言について理解しましょう
自筆証書遺言・・遺言者が遺言の全文・日付・氏名を自筆し押印をする。目録(財産内容)は、そのページ毎に署名・押印すれば。パソコン入力でもOK。
証人は不要だが家庭裁判所の検認は必要。 - 公正証書遺言・・公正役場で遺言者が口述し、公証人が筆記する。
証人は2人必要で家庭裁判所の検認不要。
未成年者以外で推定相続人・受贈者・配偶者・直系血族人は証人になれない。
- 遺留分・遺留分の割合・遺留分侵害額請求権について理解しましょう。特に分割割合・請求期限について覚えましょう。
- 遺留分分割割合
直系尊属のみの場合(父母)・・法定相続分✖️1/3
配偶者・子の場合 ・・・・・法定相続分✖️1/2 - 遺留分侵害額請求権
相続の開始及び遺留分の侵害を知った日から1年
相続開始から10年